「鴬宿梅」(おうしゅくばい)@

                      長唄に「鴬宿梅」という曲があります。

          舞踊会で稀に踊られますが、ストーリーが面白く、
          唄っていても、聴いていても、観ていても楽しい
          曲です。

           登場するのは「梅」「鶯」「烏」の3人で、
          内容は、今年の春初めて咲いてまだ鶯を見た事が無い
          という梅の木に,烏が疲れた身体を休めるために泊め
          てくれるように頼むと「鶯ならば泊めてあげますが
          他の者ならお断り」と言われてしまいます。

          これに困った烏が「私はその鶯でござる」と言いま
          すが、梅が「鶯はそのような黒い着物ではなく黄色
          い青い着物を着ていると聞いているのですが、嘘で
          はないですか?」と問うと烏は「それは昔の鶯じゃ
          今は流行の黒の着物をば着ているものでござる」と
          嘘をついてしまいます。

          鶯を知らない梅は「ならばお宿を貸しましょう」と
          泊めてしまいます。

          お酒を出してもてなす梅、烏に「鶯はとてもお歌が
          上手とのことひとつ聞かせて下さりませ」と頼みま
          す。

          酔ってきた烏は「カーカー」と歌ってしまいます。
          (当然ですが・・・)
 
          「鶯の歌はケキョケキョホーホケキョだと聞きます
          が?」と梅、烏が「それは昔の鶯じゃ、今の流行は
          カーカーカー」と口からでまかせを言って寝てしま
          います。

          そこに本物の鶯が登場!

          梅の木に泊めてほしいと鶯が頼みますと「あなた様
          は昔々の鶯か?」と梅「いや鶯は昔も今もこの着物」
          と鶯・・・

          原曲に有るのかわかりませんが(作曲者方に問い合わ
          せましたが連絡が無いため)流派によって歌の歌詞の
          最初を取り「東風吹かば」や「懸想文」と言う部分が
          入る事が有ります

          最後は、嘘をついていた烏がとっちめられるという筋
          です。

          舞踊会の演目に「鴬宿梅」が有りましたら見てみて
          くださいね!
           
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